3分で分かるメディアリテラシー
経済編
1.景気対策と公共投資
景気、悪いですね。
なんとかしてもらいたいものです。
政府は景気対策として公共投資の実施
を決めたようです。
1の解説
公共投資などの財政出動は基本的な
景気対策の政策です。アメリカ大不況時のニューディール政策
景気回復についての考え方は大きく2つに分かれます。ひとつは放っておけばいずれ回復するという考え方、もうひとつは政府が何か対策をすべきという考え方です。
どちらの考え方でも財政出動が景気を刺激するということでは一致しています。
意味の無いお金のバラマキは無駄ですが、将来の役に立つ施設などのインフラを作ったり、新しい技術開発ための公共投資は、景気対策としては正しいものと言えるでしょう。
2.国債
ふ~ん。財政出動が悪いとは限らないとしても、お金ないでしょ?
これ以上国債を発行しても大丈夫なの?
2の解説
日本の国債を引き受けているのは、
ほとんどが日銀と日本の金融機関です。
政府が国債を返済できず、国債が暴落するんじゃないかという声もあります。
しかし、日本では少数の人がたくさんの国債を購入しているので、一気に売りに出すことができません。
そんなことをすれば、国債の価格が下がって大損してしまうからです。
また、政府が破産してしまうこともしばらくの間はありません。
国債を一番多くかかえているのは日銀です。
日銀は世の中のお金を増やしたくて国債を集め、代わりに紙幣を発行しています。
お金を返すよう政府に求めることは、世の中のお金を減らすことになってしまうからです。
結局、政府は国債の返済を求められず、破産をすることもありません。
3.日本のマスメディア
な~んか騙されてるような気がする。
テレビも新聞もそんなこと言ってないよ?
もしテレビや新聞が間違えたとしても、
誰かが指摘するはずじゃない?
3の解説
日本のマスメディアは特殊です。
誰かが間違えるとみんな間違えます。
系列5社のネットワーク
テレビをはじめとする日本のマスメディアは、「系列」という特殊な仕組みのネットワークに所属しています。
系列内で番組や情報、取材源を使い回しているので、全国どこにいっても同じ情報が提供される反面、同じような番組や論調ばかりになっているという声もあります。
4.人口減少
でもさ、国債は借金なんだからどうであれ
いずれは返済しなきゃいけないじゃん?
日本は人口が減っていって、経済が
これ以上発展することは無いんだから、
やっぱりマズイでしょ。
さあ、どっち?
5.既成事実化
ところでこういうの知ってますか?
皆さんはDHMO(dihydrogen monoxide)という物質を知っていますか?
- 酸性雨の主成分であり、温室効果を引き起こすことも知られています
- 高レベルのDHMOにさらされることで植物の成長が阻害されます
- 末期癌の腫瘍細胞中にも必ず含まれています
- この物質によって火傷のような症状が起こることがあります
- 固体状態のDHMOに長時間触れていると皮膚の大規模な損傷を起こします
- 多くの金属を腐食・劣化させます
- 自動車のブレーキや電気系統の機能低下の原因ともなります
この危険な物質は日本中の工場で冷却・洗浄・溶剤などとしてなんの規制もなく使用・排出され、
結果として日本の湖や川、果ては母乳や南極の氷にまで高濃度のDHMOが検出されています。
今すぐあなたもDHMOの規制強化に賛同の署名を!
5の解説
決めつけや言い回しによる
既成事実化に注意です。
決めつけや言い回しに注意。
DHMO( dihydrogen monoxide )は和訳すれば一酸化二水素、要するにただの水(H2O)です。このキャンペーンはネイサン・ゾナーというアメリカの14歳の少年が書いた「我々はいかにだまされやすいか」というタイトルのレポートの素材となった社会実験です。
ネイサンが同じ学校内の50名にこのキャンペーンを試みたところ、43名の署名を得ました。DHMOが水と見抜いたのは僅かに一人だけでした。
キャンペーンの文章は、よく考えればいずれもただの「水」の性質を示したもので、規制の必要はありません。しかし、どんな風に情報を伝えるか、何を伝え、何を伝えないかを操作することで、情報の受け手側に間違った認識を与える事ができるのです。
情報の受け手側も、慎重に検討すれば気がつくことでも、大量の情報が絶え間なく飛び交う現代では、情報があっているか間違っているかを十分に検討する余裕はなく、メディアの策略に乗せられてしまうのです。
日本の将来はあなた次第
relay on you for the future
景気が良くなる。経済が発展するとは、単純にGDPがあがることではありません。みんなの収入が上がり、供給よりも需要が伸びていくことです。
収入が上がるためには働く人一人あたりの生産量が増える必要がありますが、人口減少で人手不足になるこれからこそ、一人当たりの生産量が増えるチャンスとも考えられるわけです。
悲観的な一面だけにとらわれないで、反対の方向からも考えてみたいですね。
日本の将来はあなた次第なのです。
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